by mccoy12345
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【技術点14/14 体力点7/23 運点11/14】
戦いが終わった後、俺はアイフォー・ティーニンに駆け寄り、ひざまづく。 ティーニン「キャプテン・ブリッツ・・・」( ´_ゝ`) ブリッツ「ルカ・・・」(゚´ω`゚) ティーニン「ごめん・・・なさい・・・」(il||li ´_ゝ`) ブリッツ「どーしてこんなことになっちまったんだ・・・?」(´;ω;`) 俺の腕の中で息絶えようとしている裏切り者。アイフォー・ティーニン。 そう、こいつは元々は俺の手下だった少年海賊のルカだ(詳しくは「海賊船バンシー号」参照)。まだ息はある。だが、見る見るうちに顔は青ざめ、身体が冷たくなっていく。俺様の剣による一撃は、容赦なく彼の命を消しつつある。 自分の命の炎が尽きる前に、ルカは俺の手に、自分の手を重ねた。 すると不思議なことに、俺の脳味噌の中に、彼が今まで経験した生々しいイメージが湧いてくる。言うなれば走馬灯ってやつだ。俺の驚く様を見て、彼はニコッと微笑んだ。 それはルカの最後の魔法だ。今回の真相を全て告白しようとしているのだ。 バカヤロー、そんな力があるなら・・・ 俺らバンシー号の仲間とニプール島で別れてから、ルカは羽振りのいい商人--先代のアイフォー・ティーニン--の元で、この港町アリオンで修行を始めた。 だが所詮は年若い若輩者の小僧に過ぎず、海賊出身で何の後ろ盾もない彼には、急に力を蓄えられなかった。商会の先輩たちから侮られたまま、なまじっか頭のいいルカは、己の実力以下の奴から、己の実力以下の物事しか与えられない日常にふてくされ、魔法の修行もおろそかになりかけた。迷いは憎しみを生み、周りがみんな馬鹿に見え始めた・・・。 そのときだ。 そんなルカに「契約」を持ちかける者が、一人、忽然と、姿を現した。 背筋がねじくれ、痩せ衰えて醜い顔の老人。だがそいつの背後には暗黒の妖気が漂っていた。 老人は言った。「もっと大きな力がほしくはないか」と。功成り遂げて、この街の支配者になりたくはないか。お前にその力を与えてやろう。そうなったとき、お前はわしの求めを一つ叶えてくれればよい。なにそれは簡単なことだ。それでお前は、こんなくだらない丁稚奉公の暮らしから抜け出せる・・・ 有無を言わさない迫力だった。思わずルカはうなずいてしまい、怪しげな老人の誘いにのった。「契約」を取り付けた老人は薄ら笑いを浮かべ、手に携えていたろうそくを自分の息で吹き消した。 すると、執務室にいた先代のアイフォー・ティーニンは、突然、死んだ。 ティーニン「あなたに早く認められたかった・・・焦っていた・・・」 ブリッツ「阿呆が。もうけ話には裏がある。海賊の頃、いつも教えてたじゃねえか」 先代の主人には不自然なまでに子孫が残されていなかった。残された商会の先輩たちは、不自然なまでに全会一致でルカを次代の商館主(カピタン)とすることに同意した。ルカは先代の主人アイフォー・ティーニンの名を継ぎ、不自然なまでに遺産の譲渡はスムーズに行われた。 それから二代目のアイフォー・ティーニンは不自然なまでに次々と大商いを成立させ、不自然なまでに急速にこの街で不動の地位を築いた。 ついに10代半ばにしてアリオンの実権を握ったルカ。そこに至るまで、不自然なまでにライバル商会は何の妨害工作も行わなかった。 こうしてとんとん拍子で彼に全ての報酬が先払いされた後、あの老人が姿を現した。 契約を果たしに来たのだ。わしがお前に叶えてもらいたいことは・・・ お前のかつての仲間であるブリッツをこの街--アリオン--に呼び出すのだ。理由はどうでもいい。頭が良く、いまや十分すぎる権力を持ったお前なら、どんな話でも思いつくはずだ。 そして彼を殺せ。 旧友に裏切られて破滅の縁に追いやられ、絶望の只中に突き落とれたところで、このタイタンの世界から永久に抹殺しろ。できるだろう。わしが見込んだお前の知力なら、いくらでも陰謀の手段は思いつくだろう。それがわしの望みだ。 ティーニン「僕は、怖くなって、断わった。本当だ。信じて・・・」 ブリッツ「ああ、わかってるよ。わかってる」 嫌だと?お前はわしからこんなに恩恵を受け取ったのに、ここに来て、嫌だと? ならばしょうがない、わしの友人を紹介してやろうじゃないか。出ませい、モルガーナ! 老人のたくらみと利害が一致したために、新しく手を組んだ美しい魔女が現れた。彼の前に突然七色の煙と共に出現したのだ。 恐怖と驚き、そして邪悪の勢力と取り引きしていた後ろめたさで、ルカの魔法抵抗が一瞬遅れた。そしてそれは致命的な遅れとなった。 俺のような鈍感戦士と違い、お互いの強い魔力が共鳴して高め合い、ルカはあっという間に魔女が放つ魅惑の呪文にとり憑かれた。彼はモルガーナの歓待を十分に味わった後、本来の心を失った。そしてそうなってしまったことを隠しておく術も教わった。 目論見どおり契約が履行されるであろうことを確信し、老人は満足げに姿をくらました。 それからルカは、迷宮探険競技を終えてブリッツ・キャッスルで一息ついている俺に、招待の手紙を・・・書いた・・・。 最後に、共同領主のひとりとなった俺がアリオンの執務でバタバタしている頃、モルガーナに再び会うため、ルカは己の魂を飛ばした。彼女の住まうクリル・ガーナッシュまで。今回の陰謀の集大成を遂げる打ち合わせを行うために・・・ ティーニン「これで全てです・・・さようなら・・・ブリッツ・・・」 ブリッツ「ルカ、最後に一つだけ、一つだけだ。お前に“契約”を持ちかけたその老人、その名は・・・」 ルカは大きく息を吐き、なけなしの力を振り絞って、彼の破滅の原因となった邪悪な名を告げる。そしてその言葉を放つと共に、最後の呼吸が止まった。俺は優しくルカの見開いた目を閉ざしてやった。彼が告げた名前をひとこと繰り返しながら・・・ ブリッツ「ラ・・・ザッ・・・ク・・・」 またその名か! どこまで俺の前に現れるんだ!! だが、今は・・・ 衛兵A「いかがなされましたかあ!・・・げえっ!」(ノ゚д゚)ノ 城内の騒ぎ、異常な戦いの音を聞きつけた衛兵たちや大臣連中が、事の次第を見極めようと俺のところまで駆けつけてきやがった! 衛兵隊の彼らが見たものは、息絶えた骸となったアイフォー・ティーニン。そしてその返り血を浴び、剣を抜いたまま呆然としていた俺。 かたや自らの(本当は違うが)努力で一代の財を成し、アリオンに未曾有の繁栄をもたらした聡明な領主。かたや(今回はちょっとがんばったものの)新参者でなし崩し的に共同領主の座について、反対意見を述べる大臣連中に睨みを利かせてた乱暴な憎まれ剣士。 結 論 は 一 つ だ 。 衛兵B「大変だ!アイフォー・ティーニン殿が!」 衛兵C「おおお!なんということだ!我らの領主がっっ!!」 ブリッツ「ちがう・・・これはちがう・・・」 大臣A「ご乱心!ブリッツ卿が、ご乱心!!」 大臣B「おそらく領主の座を独占しようと・・・っ!」 大臣C「彼を捕らえて白状させろ!早く!衛兵、急げえっ!!」 ブリッツ「うっわあああああっっっっ!」 俺は泣いてるのか怒ってるのかわからない雄叫びを上げた。 取り巻いた衛兵や大臣たちは、返り血を浴びた俺の凄まじい形相に、一瞬ビビッて立ち尽くす。その隙に・・・俺は城の窓から中庭へ飛び出した! 数々の冒険で鍛え抜かれた身体は無事着地に成功する。俺は近くに繋がれていた駿馬を捕まえて、この城から、いや、この街から遁走を始めるっ! しまった、墓鬼の剣とかの貴重品はみんな自分の部屋においてきちまった。だけど戻っているヒマはねえや。パシーン!馬にムチをくれて走り出す。 冗談じゃねえぞ、こんなところで終われるかっ!!(〃*`Д´) ・・・ぱからっ ぱからっ ぱからっ ぱからっ ・・・もう大丈夫かな。 あうう、何でこうなってしまったんだろうか(つω-`。) 今日は新月だった。月も出ていない暗黒の夜だった。おかげで闇に紛れて城門を強行突破することができた。そして一夜にして全てを失い、アリオンを出奔して逃亡者となった俺の、行く当ての無い一人旅が始まったのだ・・・。 そ し て こ れ か ら ど こ へ 行 く ? 敵はこれでハッキリした。だがそいつの元に行き着き、ルカや・・・その他の様々な友の仇を討つには、敵の姦計に落ちた今の俺は、あまりにも無力だ。クール大陸は広い。だが下手人を探す網の目は意外と狭い。 枯葉の谷のヘヴァーのところへ落ち延びようか?いや、あそこはあまりにもアリオンに近すぎる。これ以上迷惑はかけられないな。 内海で再起を図るか?いや、お尋ね者がさらにお尋ね者の海賊だったところに行って、どうするよ・・・ 八幡国のマサムネ将軍に保護してもらうか?いや、この身一つの貧弱装備でシオズイイ山脈は越えられないだろjk。 じゃあ、いったい・・・どこへ・・・( ´Д`)=3 ハァーッ 俺はさすらいの旅を続ける・・・ 暗黒大陸クールの真ん中で、俺はさすらいの旅を続ける・・・ 行くあてもなく・・・ そして一ヶ月ほど逃亡生活を重ねたところで、ふと思い出した。 アリオンで俺がまだ領主だった頃、そう、モルガーナを倒す冒険に出かける直前、ルカがどっか行ってバタバタしていた頃、俺らと友好関係を結びたいという外交使節団と謁見したんだ。その中で話のわかる奴がいたんだよ。 確かあれはニューバーグのトールダー男爵という領主だ。 腐った貴族連中とは違って気のいいおっさんだった。剣の模擬試合なんかして、けっこうな腕前でお互いを認め合った戦友みたいになって、意気投合して「困ったときはヨロシクナ!☆-(ノ゚Д゚)八(゚Д゚ )ノイエーイ」なんて助力を誓い合った友達になったんだ。 そして今が、その困ったときなんだが。そうだな、あいつならかくまってくれるかも。 しかしニューバーグまで行くとすると、混沌の荒れ野を抜けるのか。遠いなあ。でもそれだけ離れたら、アリオンからの暗殺者みたいな追手は、もう来ないだろうな。 だったらそこで、逃亡領主としてひっそりと暮らすのも・・・ い い か も な ・・・ ┐(´ー`)┌ 【友を自らの手で失い、英雄から逃亡者になったブリッツくん。落ち延びてニューバーグのトールダー男爵の元へと向かいます。しかしそこでもまた、マジおっそろしい出来事が・・・『ナイトメア・キャッスル』に続く】 【しかしその前に、ファンタジー特別編『モンスター誕生』のスタートだ!次回は顔文字なしのお笑いなし、ガチムチのダークファンタジーで攻略してみたいと思います。とにかくがんばりますよー!ヽ('∀`)ノ】
by mccoy12345
| 2008-11-19 23:46
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