by mccoy12345
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【技術点11/11 体力点18/18 運点12/12】
ラディクスの税関は難なく通過。だが星間商人に扮した私にとって、偽装積荷のジリディウム鉱石が市場で捌けるまで、滞在許可証に記された期間は丸2日だ。 それ以内にレジスタンスのリーダーを見つけ、アルカディオンの女王コンピュータ室に侵入するためのパスワードを見つけなければならない。 宇宙港を出て外の街に出る。 ここはやはり高文明惑星で、そこらじゅうにロボットが闊歩している。重力がわずかに地球より軽いので、少しだけ身軽に動けそうだ。 外来旅行者の私が使えるのはモノレールのみ。それに乗り、ラディクス唯一の大都市に運ばれていく。 まずは怪しまれないうちに投宿だ。携帯端末で検索すると、この星の出入星管理委員会によって認可されている地球人用ホテルは2つしかない。 1つはゾーディアック・ホテル。委員会によって3つ星の等級がつけられている。宿泊料もそれなりで一晩375クレジット。もう1つはポーキーズ・パレス。こっちはいかにも場末のモーテルだ。宿泊料は一晩50クレジット。 どっちにするかと言われたら・・・心情としてはゾーディアック・ホテルだ。 だけど私の旅はまだまだ長い。所持金はなるべく節約せねば。というわけでダウンタウンにあるポーキーズ・パレスを選択した。 さて、ホテルに向かう途中、建物が何棟かまとまって崩壊している箇所が、街路のあちこちに散見される。まるで局地的な地震が襲ったかのようだ。 これはいったい?アルカディオン帝国の仕業か?? そう考えているうちにポーキーズ・パレスに到着した。オーナーの「ポーキー」は、ひどく太っちょな中年男性の地球人。悪趣味な指輪を全ての指に通し、ふかふかのマントを羽織り、ホテルの前の階段でノホホンをした顔をしつつ、日光浴をしている。いかにも占領後うまく立ち回って為政者と渡りをつけ、闇市場の顔役となった典型的な人物だ。 そいつに50クレジットを支払い(現在所持金2150)、通された部屋で軽食をとってから・・・ さあ、行動開始だ。 まずポーキーに話しかけ、情報収集をするとしよう。 私は星間商人らしく、儲け話を持ちかけるように、さりげなくこの星の現状を尋ねてみる。 この破壊された建物群は、アルカディオン帝国の新兵器か何かか?先の戦役で被災したものか?だったら、私がこの次に向かう惑星から建築資材ユニットを仕入れてこようか。もちろん販売代理人は君にして・・・ だがポーキーの口は重かった。周りをうかがうようにキョロキョロして、慎重に言葉を選びつつ応対してくる。 この粉々になった街路区画は“ストリート・ファイター”という殺人ロボットが破壊しつくした結果だ。最近アルカディオンの占領軍当局は神経過敏で、その機械を使って学生のデモ破りをさせている・・・ 彼から聞き出せたのはそれだけ。 あとは膝の上に猫を乗せ、ポーキーは私を無視して頽廃的な音楽をヘッドホンで聞き続けている。私は彼の傍を離れ、公園のベンチに座って考えをまとめることにした。 待てよ、学生のデモ? ・・・そうか。 惑星ラディクスには占領前の銀河連邦時代から、独立自治を誇りとしていた総合大学が存在していたはずだ。 そしてアルカディオン帝国の統治下になっても、その機構は残されている。なぜなら惑星ラディクスの政治システムはとても高度なものであり、大学側が育成した地球人の官僚や技術者が為政者に提供されなければ、いずれ統治が行き詰ってしまうからだ。 だが、いつの時代でも、自由を求める烽火はまず若者から着火する。高教養のテクノクラート学生の熱情から革命が生起した事例は、我々が宇宙に進出する以前の前史時代から、いくらでもあるのだ。 とすると、反乱の温床となり得る大学施設に、抵抗組織が潜伏している可能性は非常に高い。よし、最初に手をつける場所は決まった。 私はモノレールを乗り継いで大学前で降りる。 外で少し様子を観察すると、大学キャンパスは素晴らしい威容を誇った建物群だとわかる。惑星の小さな重力をフルに利用した構造で、巨大な塔やアーチが優美に天へとそびえていた。建築用石材も淡いブルーでとても魅力的だ。なるほど、これほど先進的な施設であれば、帝国が占領時に破壊しなかったのもうなずける。 ちょっと道草して併設された考古学博物館に入ってみる。そこではとても興味深く知的好奇心がそそられる展示物が並んでおり、ここに通う学生たちの高い教養度がよくわかる。 今月の特設展示は、ラディクスに地球人が植民する以前、我々の歴史でいえば21世紀初頭におけるファシウム戦争の遺跡群についてだ。 私が歩いていると、ぶらぶらと巡回していた警備員の南アルカディア人が話しかけてくる。なにやら回りくどい言葉だが、要するに「暇つぶしに案内してやろうか?」という真意らしい。 冗談じゃない。アルカディア人を引き連れて、抵抗組織のリーダーに面会なんかできるものか。丁重に断って考古学博物館を出た。 しかし・・・うーむ・・・ どうにも違う次元世界に迷い込んだようで、落ち着かない。 キャンパスは軽やかに騒いでいる若者たちでいっぱいだ。 アルカディア人も地球人も、どちらも戦争など過去の歴史だと言わんばかりに、友人と笑い、遊び、真剣に話し合い、要するに自分たちの青春を謳歌している。 かくいう私は、物心ついてから幼年学校を経て士官学校に入り、そのあとはSAROSの特殊訓練施設で己の戦闘技術を磨き上げることに専念し・・・生命のカット&ペースト。彼らとは全く対局の殺伐とした青春を歩んできたのだ。こんな爽やかな学園生活とは無縁の・・・ いや待て、何を考えているんだ私は。任務に集中しろ! 私はいつの間にか科学学部の校舎内に入っていた。その一角にある自動販売機のフロアーで、それぞれコップを片手に熱っぽく科学論議にふけっている学生諸君がいる。 彼らから何か有益な情報が聞き取れるかもしれない。右も左もわからない新入生の振りをして、私はそっと少し離れたソファに座る。 そして、彼らの後ろで聞き耳を立てる・・・。 【技術点11/11 体力点18/18 運点12/12】 SAVE:11
by mccoy12345
| 2007-11-01 23:59
| 電脳破壊作戦
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