by mccoy12345
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【技術点7/7(13/13) 体力点12/14 運点10/10】 【英雄点16】
墓の中から1本の手が伸びる。 驚愕のあまり思考がフリーズした僕の目の前で、ザバーッと土中の泥濘をかき分け、死体が墓穴から身を起こした! なんてこった!こいつは名だたる悪が所属するF.E.A.R.の中においても、とびきりの恐怖を与える怪人。力を求めるあまり、定命の肉体を捨てて屍を選んだ男・・・<ゾンビー>だ! ゾンビー「 オマエ ノ イノチ ホシイ! ウバウ! 」 ジーン「うわわわ、来るな、こっちに、来るなあああ!!」 スーパーヒーローだって、怖いものは、怖い。僕は尻もちをついて後ずさる。 だが、灰色の肌を持つ<ゾンビー>は、鉤爪のついた指を曲げたり伸ばしたりしながら、腐臭を撒き散らしてヒタヒタと僕に向かって歩いてくる。 くそっ、なんだってこんな生ける屍が、普通の墓地にいやがるんだ! たぶんバカな役人が、ゾンビーの伝説を信じずに埋葬してしまったのだろう。 だがこれだけはたしかだ。ここで僕が逃げてしまえば、奴はここから動き回り、墓地の近くに住んでいるフローレンス叔母さんにまで危険が及ぶ!それだけは避けねば!立ち向かえジーン・ラファイエット!! 僕は恐怖を振り払い、精神を集中する・・・ ジーン「正義の銀十字よ、わが肉体に宿れ・・・」 ピカッ! HA-HA-HA-HA!! シルバー・クルセダー参上!! 僕は降りしきる豪雨の中、動く死体怪人<ゾンビー>と対峙する。 鈍い動きながらも、こいつは強敵だぞ。どうやったって奴は殺せない。なぜならすでに死んでいるからだ。 そして普通の悪人とは違うので、今回の戦闘では敵の体力点を0にしなければならない。そうしないとまた墓穴から動き出してしまう。完全に粉砕しておく必要があるのだ!! 【ゾンビー 技術点10 体力点12】 1R (ゾンビー/15)(S.C./18) ゾンビー/体力点-2 2R (ゾンビー/15)(S.C./18) ゾンビー/体力点-2 3R (ゾンビー/16)(S.C./19) ゾンビー/体力点-2 僕の連撃を潜り抜け、ゾンビーはまっすぐ僕に向かってくる。 なぜ怯まない?そうか、奴には痛覚がないのだ! 4R (ゾンビー/20)(S.C./16) S.C./体力点-2 5R (ゾンビー/20)(S.C./16) S.C./体力点-2 ついにリーチ内にまで迫ったゾンビーが鉤爪で僕をとらえた。 ZASH!!ZASH!!僕の上半身から血が噴き出る。 くっ!負けるか!!僕は泥の中、踏ん張って反撃する!! 6R (ゾンビー/16)(S.C./21) ゾンビー/体力点-2 7R (ゾンビー/17)(S.C./21) ゾンビー/体力点-2 8R (ゾンビー/18)(S.C./22) ゾンビー/体力点-2 遅い、遅いんだよ貴様!くらええーーー!! ゴスッ!鈍い音とともに僕の右拳が、奴の土手っ腹に風穴を開ける。そして・・・ バシャアア!!泥の上にひっくり返る<ゾンビー>。もはや立ち上がることはなく、ピク、ピク、と身体を小刻みに動かすだけだ。こいつどうしようか? このままにしておくと、いずれまた復活するのは間違いない。 僕は一時処置として、警官を後日連れてくるその時まで、<ゾンビー>を地中深く埋めておくことにした。そしてその土饅頭の上には、とびきり大きい墓石をいくつも重ねて置いておく。これなら復活しても、おいそれとは地表に出てこれないだろう。 僕はジーン・ラファイエットの姿に戻る。さて、体力点4点もマイナスして、今回の事件も解決したのだが・・・英雄点は与えられない・・・。何故なら僕が<ゾンビー>を倒したところを、誰も見ていなかったからだ。 社会のために尽くす者が、褒美を当てにしてはいけないということか。僕は肩を落とし、ずぶ濡れ泥まみれの姿で、やっとフローレンス叔母さんの家までたどり着くのだった。 フローレンス「ジーン!まあ、あなた、なんて姿なの!!」 ジーン「いやははは、雨に降られちゃって、おまけに転んじゃって・・・」 フローレンス「もう、子供の頃から、いつもボーっとしているんだから!」 僕の母グレイスの妹であるフローレンス叔母さんは、純朴なお嬢さんがそのまま年をとったような、ほんわかとした雰囲気の女性だ。40まで年を重ねながらも、彼女の癒される笑顔は、今も全く変わらない。 彼女は甥っ子の僕と久しぶりに再会して大喜びだが、さっきまで生ける屍の怪人<ゾンビー>と一戦交えてきた--もちろんそんなことは彼女に言えっこないが--僕のだらしない格好には眉をしかめ、とにかく、まずはシャワーを勧めてくる。 ふう。疲れ切った僕の身体には、熱いお湯のシャワーも、そして叔母さんの小言すらも、心地よい。「どうしたらこんな切り傷を作れるの?」なんてブツブツ言いながらも、さっきの対<ゾンビー>戦でこしらえた僕の傷口もしっかり包帯を巻いてくれる。 ありがたい。ただただ感謝。 それからおいしい夕食と、食後のお茶、クリームケーキ! 残念ながら体力点は回復しないが、それでもゆったりと僕はくつろぐ。今日はもう、ここから動きたくないなあ。だからフローレンス叔母さんの「今晩は泊っていったら?」という誘いも受けることにした。 なによりも明日は土曜日、仕事に行く必要はない!! 就寝前、親類とのおしゃべりが何よりも楽しみな叔母さんは、アルバムを片手にスイス旅行の話をいろいろしてくれる。ヘンリーとグレイスにも会ってきたようだ。 ジーン「父さんと母さんは、元気?」 フローレンス「ええ、悠々自適に暮らしているわ。うらやましいわねえ。宝くじに当たるって!」 そう、僕の(名目上の)父ヘンリーと母グレイスは、100万ドルの宝くじに当たり、老後のことを考えてスイスに移住したことになっている。表向きは。だけど本当は「クルセダー計画」を秘匿し続けるため、永世中立国に隠遁することになったのだ。 フローレンス「そうそう、それでね、お土産があるの!」 彼女はスイスチョコレートを1箱、僕に渡してくれる。ヘンリーとグレイスが、特にこの箱を指定して買ってきたというのだ。とってもおいしいから、ぜひジーンに食べさせてね、と・・・ ジーン「へえ・・・」 ということは、ヨーロッパの方から、何か僕に知らせたいことがあるんだな。緊迫した表情を悟られないようにしながら、僕はそのチョコレートの箱を開ける。 案の定、1つのビターチョコに、巻紙に見せかけた通信紙が入っていた。僕は叔母さんに見られないよう、こっそりと内容を確認する。 ======================================== 【要警戒】ウラジミールがモスクワを出た。ウィーン経由で26日にタイタン・シティへ到着する見込み。彼はKGBから通信衛星に関する資料をごっそり盗んでいった模様。 ======================================== ウラジミール・・・ウラジミール・ユトシュスキーか・・・ まだ遭遇したことはないが、噂には聞いたことがある。最強最悪の秘密結社「F.E.A.R.」の首領だ。ついに総元締めが御出陣というわけか。 望むところだ! フローレンス「ジーン、どうしたの?急に黙りこくっちゃって?」 ジーン「・・・叔母さん、そろそろ眠たくなったので、寝室に上がるね」 フローレンス「もう?だって金曜の夜10時よ。明日は会社ないんじゃないの?」 ジーン「ごめん、明日も仕事なんだ」 そして僕は彼女に「おやすみなさい」と言い残し、空き部屋のベッドに潜り込む。精神の休養は、ここまでの叔母さんの笑顔でもう充分。あとは肉体の休養をしっかりとっておかねば。 そう、明日も仕事なんだ。 悪をせん滅する、という。 【技術点7/7(13/13) 体力点8/14 運点10/10】 【英雄点16】 SAVE:425
by mccoy12345
| 2007-09-19 23:02
| サイボーグを倒せ
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