by mccoy12345
カテゴリ
甦る妖術使い ナイトメア キャッスル モンスター誕生 仮面の破壊者 ロボット コマンドゥ 迷宮探険競技 サムライの剣 深海の悪魔 電脳破壊作戦 サイボーグを倒せ 海賊船バンシー号 宇宙の連邦捜査官 恐怖の神殿 フリーウェイの戦士 宇宙の暗殺者 死神の首飾り 地獄の館 雪の魔女の洞窟 サソリ沼の迷路 トカゲ王の島 死のワナの地下迷宮 盗賊都市 さまよえる宇宙船 運命の森 バルサスの要塞 火吹山の魔法使い 親に戻る or 豪華版
以前の記事
2009年 09月 2009年 08月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
【技術点12/12 体力点20/20 運点9/10 恐怖点4/10】
こっちのドアを開けた僕は、激しく後悔した。まだあっちの変な儀式をやっている部屋の方がマシだったかもしれない。 ここは捕らえた者を繋いでおく地下牢だったのだ。片側の壁に沿って鉄格子が並び、小部屋が4つある。囚人は全部で3人(牢の1つは空だ。僕が入る予定の場所なのか?)。僕を見つけると、ただちに彼らは跳び起きた。全員ひどい身なりをしている・・・服はボロボロ・・・髪は乱れて薄汚れ・・・牢の床は糞尿の嫌な臭いがする・・・。ひどい、ひどすぎる。僕は思わず顔をしかめた。 みなケルナー卿の邪悪な目的のために、ここに閉じ込められているのだ。 僕は彼らを解放しようと、さっそく鉄格子を開ける手段を探す。だが、この鉄格子はあまりにも頑丈だ。できることは少ない。やむを得ず囚人たちを言葉で励ましてみることにした。 囚人は3人いて、「出してお願い!」とひたすら助けを求めるかわいい娘。「今すぐ殺せ!」と勇敢にも死を覚悟した若い男。そして、いちばん年配で瞑目している、灰色の衣を着たはげ頭の男だ。 僕は最後の灰色衣の男に話しかけてみる。3人の中で、未だ彼の表情は狂気に侵されていないと感じたからだ。男は低い声で呟く。その声は理性と知性に満ちていた・・・ 灰色衣の男「ここで時間を無駄にするな」 アラン「しかし!君たちを放っておけないよ!!」 灰色衣の男「お前には我々を助けられぬ。唯一の望みは、我々が殺される前に、お前がこの館の邪悪な存在を倒すことだ。しかしそれは無理かもしれぬ。まず“主(あるじ)”を倒さねばならぬからな」 アラン「“主”?つまりそれは、ケルナー卿のことか?」 灰色衣の男は、ゆっくりと首を横に振った。違う。しかし、その名は絶対にここでは言えない。といった表情だ。 灰色衣の男「奴はクリス・ナイフでしか倒せぬし、闘いは“赤い部屋”でしか許されない--地獄での戦いを象徴してるってわけだ」 アラン「赤い・・・部屋・・・あ!」(今まで通った部屋を思い出す) 灰色衣の男(うなずきながら)「そう、1階の食堂は赤い壁をしているが、いつもカギがかかっているし、そこのカギは儀式が行われる間、鏡の後ろに隠されている。もしお前がクリス・ナイフとカギを見つけることができれば・・・」 僕と灰色衣の男は、二人同時にうなづいた!それが唯一の希望!! そう、隠されたカギで赤い部屋(食堂)に入り、“主”をクリス・ナイフで倒せば、この館に潜む様々な恐怖から逃げきれるかもしれない。だが、時間はあまりにも少なく、道のりはあまりにも遠く、生身の人間である僕は、あまりにも非力だ・・・ 灰色衣の男「我々はたぶん夜が明ける前に殺される。だけどお前は・・・時間を無駄にするな。だから早く行け。早くここから去れ!」 彼の言うとおりだ。とりあえず僕に彼らを助ける手段は何もない。牢を開けるカギはここにはなく、誰かが持っていてしまったのだろう。このまま時間をかけてうろうろしていても、僕がいずれ邪教集団に見つかるだけだ。 だから僕は、恥ずかしいけれど・・・黙って後ずさりし・・・地下牢を立ち去って元の通路に戻るしかなかった・・・すまない。何の力にもなれない。ごめん! 僕が去っていくのを見て、背後で灰色衣の男以外の囚人、かわいい娘と若い男が、恨みと呪いと絶望の呻きを吐く。娘に至っては、完全に精神が崩壊してしまったようだ。 娘「みんな死ぬわ!私も、あなたも、みんな死ぬわ!うふ、うふふ、グフフフフっ!!」 涎まじりの狂った哄笑を浴びつつ、僕は通路に戻り、ばたんと地下牢のドアを閉めた。 そして大きくフーッとため息をつき、沈鬱した精神を切り替える。気合を入れて顔を両手でバンバンと叩く。こんなことはやめさせねば!絶対にゆるせない!!ケルナー卿め!!!・・・僕はそう固く決意すると、通路の先をずんずんと歩いていくのだった。 通路を進んでいくと右側にまたひとつドアがある。 僕はここを調べようとして近寄った。するとスムーズにドアが開き、まるでドアの前にいた僕を待ちかまえていたかのように、部屋の中から何者かに腕をむんずっと掴まれる! うわわっ!!こうして僕は強制的に部屋の中に連れ込まれた。ここはいったいどんなところなんだ? 天井から吊り下がった2つの鉄製の檻、部屋の真ん中には伸張台、そして片隅に立てかけてあるのは--魔女狩りの本で見たことがあるぞ。だが実物は初めてだ--半開きの鉄の処女だ!背筋に冷たいものが走る。ここは拷問部屋なのだ!! 僕の身体を羽交い絞めに押えつけているのは、屈強な身体を持った2人の拷問吏の下働き。黒い覆面と下半身のトランクス以外何も身につけていない。軍隊で鍛えた僕の筋肉以上のパワー。だめだ振り解けない。まるでこいつら、万力だ!! そして目の前に現れたのは、彼らのリーダーである中年男の拷問吏だ。がっしりとした肩幅で力強い二の腕を持ち、革の前垂れをつけ、左眼には眼帯をしている。醜いダミ声で彼は怒鳴り、ムチを振って地面に叩きつけた。 拷問吏「おい!我が住まいに侵入してくるとは、どこのどいつだ!!」 アラン「 ・・・ ・・・ ・・・ ぐっ!!」(完全に関節を決められ、痛みで言葉が出ない) 拷問吏「おい、しゃべらんか!舌をなくしてしまったのか?」 男は僕の髪の毛を掴み、むりやり自分に顔を向けさせる。至近距離で見たサディスティックな表情は、かつて僕を鍛えた海軍の鬼教官そっくりだ。だが、彼と違うところは、こいつは本気で僕を殺すか、廃人にしようとしている! ここは慎重に言葉を選んで答えたいが、関節をギリギリ締め付けられる僕は、歯の間から小さな声を絞り出すのがやっとだ・・・ アラン「くっ、怪しい者じゃない・・・ケルナー卿に招待された客だ・・・」 拷問吏「ご主人様の友人だと?」(馬鹿にしたように) アラン「ああ・・・そうだ・・・だから、放せ、この、腕を!」 拷問吏「お前などは見たこともないし、俺はご主人の友人なら、みんな知っているんだぞ!」(ムチで叩く!) アラン「ぐはっ!僕は新しい友達だ。だからこそ、この館で、迷っているんじゃないか!」 拷問吏「む・・・?」 アラン「ケルナー卿に言いつけてやるぞっ!!」 人を苛めるために生まれてきたような拷問吏は、僕の弁解に一瞬迷いの表情を見せた。もし本当に彼の言うとおりだったら?というところか。主人の同朋に危害を加えるリスクは、どうやら冒したくないらしい。 拷問吏は僕を捕らえたまま、部屋の中をウロウロして、考えをまとめている・・・。そして何か思いついたようだ。「では、こうしよう」と言い、歯の2、3本抜けた口を見せ、僕に向かってニタアッと笑う。そして指をパチンと鳴らす。それが合図だった。 いきなり僕は下働きの筋肉男どもに引きずられ、伸張台に寝かせつけられる!やめろ!放せ!じたばたするも何もできない。僕の手足に革バンドが装着され、あっという間に動きが縛られた。これからどうなる?拷問を受けるのか?絶体絶命だ!! 拷問吏が僕の顔に近づき、臭い息を吹きかけながら、僕にこう告げた。 拷問吏「俺はまだ信用していない。だからチャンスをやろう。俺がお前をご主人の友人だと納得できたら放免だ。そのためには、まず、ちょっとしたテストに答えてもらおう!」 【技術点12/12 体力点20/20 運点9/10 恐怖点4/10】 SAVE:381
by mccoy12345
| 2006-10-12 23:28
| 地獄の館
|
ファン申請 |
||