by mccoy12345
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【技術点7/7(13/13) 体力点8/14 運点8/10】 【英雄点41】
戦いは終わった。 僕は自らに宿る正義の力で、世界で最も危険な犯罪組織『恐怖結社』を一網打尽にやっつけたのだ。SDIレーザー衛星による無差別ピンポイント爆撃を未然に阻止し、文明世界を防衛した僕には破格の英雄点10点が与えられる。 犯罪探知機から<マリファナ>ジェリーよりねぎらいの通信が入ってきた。 ジェリーの声「上機嫌だね、シルバー・クルセダー」 S.C.「ああ。この勝利は、君の的確な情報提供のおかげでもある」 ジェリーの声「その通り。俺が通報してスクランブルしてきた州空軍は役に立ったか?」 S.C.「え?飛行場に連絡したのは、操縦席にいたエルザだろ・・・」 ジェリーの声「何言ってる。お前の乗っていたジェット機からは、何も発信されていないぜ」 僕はコクピット脇の通信機スイッチをちらっと見る・・・それは見事に・・・「OFF」に入っていた。 そうか、動転していて主電源をつけることを忘れていたんだね、エルザ。 まあ、いいとしよう。結果オーライだ。 S.C.「これで長い恐怖も終わりだ。明日からちょっとはヒマになるかな?」 ジェリーの声「そうだといいな、今度一杯つきあうぜ」(ぶつ) 相変わらず唐突に通信を切る奴だ。いや、これは彼なりの照れ隠しかもしれないな。 さて、飛行場では、警察が装甲車を引き連れてやってきて、『恐怖結社』の最高幹部どもをがっちり拘束して収監していく。 ペンタゴンは秘密保持のためのパスワードを即日変更し、レーザー防衛システムへの第三者介入は不可能となった。そしてチタニウム・サイボーグの首領ウラジミール・ユトシュスキーは、残る一生を厳重に見張られながら過ごすことになるだろう。 そう・・・そうさ、これで一件落着! 僕はたった1人で『恐怖結社』から世界を救ったのだと、胸を張って言うことができるのだ! とん、とん・・・ん?誰だ、僕の肩を叩くのは? 振りかえると、そこにエルザ・マルティーニがいた。 エルザ「コホン・・・たった1人で?」 S.C.「あ、いやいや、ご協力感謝しますよ、お嬢さん!HA-HA-HA-HA!!」 エルザ「どういたしまして、ジーン!」 S.C.「HA-HA・・・(高笑いがぴたりとやむ)」 エルザ「やっぱりね・・・カマをかけてみたんだけど・・・」 しゅ・しゅ・しゅ・しゅ・・・ 身体が筋骨隆々のシルバー・クルセダーから元の姿に戻っていく。瘦せっぽちのさえない清掃用具販売会社の事務員、ジーン・ラファイエットの姿に。 事件の後始末は警察とFBIにすべてを託し、ここは飛行場のターミナルの物影。僕とエルザ以外に見ている人はいない。 だから観念した。彼女の勘の良さにはかなわない。 ジーン「そう、僕がシルバー・クルセダーなんだ」 シルバー・クルセダーの活躍により、タイタン・シティの平和は、これから相当な年月の間守られるはずだ。正体を知られたとしても、僕がこの街を出ればいいだけの話さ・・・。 ところが僕のクライアウトに対して、彼女は想定外の行動を見せる。 まるで貴族のお姫様のように、スカートをちょっとつまみ上げて、足をクロスさせてお礼を返したのだ。頬を少し赤く染めて。 エルザ「助けてくれてありがとう」 ジーン(そろそろと上目使いで)「マスコミに・・・リークする・・・?」 緊張の一瞬。そして彼女の答えは・・・ エルザ(ニッコリ笑って)「もう!そんな目をしたら、何も言えないわ!」 ジーン「え?じゃあ??」 エルザ「あー、昨日から何も食べてなくて、おなか減ったわぁ!」 ジーン「えーと、わかったよ。口止め料としてパスタでもどう?」 エルザ「サンキュー!私のスーパーヒーロー!!」 そしてエルザは僕の腕に手を回してきた。 僕たちはそーっと飛行場を後にする。そういえば今日は日曜日。てんやわんやでもう夕方になってしまったけど、2人でどこかのイタリアンレストランに行こう。密かに祝杯を上げるのも悪くない考えだ。 何よりうれしいことに、彼女は僕の正体を秘密にしてくれるらしい(少なくとも今のところは、だけど)。だから明日、僕は会社に辞表を出して、世捨て人のようにこの街を去らなくていいんだ。 そんなこんなでホッとした僕の表情を見て「油断しているね?」と、彼女はにーっと笑みを浮かべ、僕の肩に小さなあごを乗せてきた。 あっ、ネズミをいたぶる猫のような眼をしている!! エルザ「明日のランチは、君のオゴリだよ」 ジーン「へ?」 エルザ「明後日も、そのあとも、ずーっと!」 ジーン「ちょ、ちょっと・・・」 エルザ「ふううん、いやなの?じゃあ新聞社にでも電話して・・・」 ジーン「いや、君と一緒に食事できるなんて、すごく光栄だよ。ハハハ!」 エルザ「そのとき教えてあげるわ。あんたの上司ジョナー・ホワイトとの戦い方を!」 夕暮れのタイタン・シティ。晴れやかに闊歩する僕とエルザ。 この平和はシルバー・クルセダーである僕が守り抜いた結末だ。 誇らしく充足感に包まれた僕の脳裏に、フローレンス叔母さんの言葉が思い出される。 (いくら仕事が忙しくても、心に平穏を忘れずにね。一人でしょい込まないように。 あなたの味方は、必ずどこかにいるはずだから・・・) 【特別編『サイボーグを倒せ』はこれでおしまいです】 【そして次回はSF編。サワムラ一家の登場だあ!今度の冒険は『電脳破壊作戦』です!!】
by mccoy12345
| 2007-10-12 23:10
| サイボーグを倒せ
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