by mccoy12345
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【技術点14/14 体力点24/24 運点14/14】
100と10と1年前の恐るべき出来事についてヤズトロモは語りだす。 不思議なことにボソボソとしゃべっているにも関わらず、その声は喧騒に満ちた酒場の中でもかき消されないで、はっきりと聞き取れることができた。 当時のラザックは、高名な正義の魔術師の徒弟だった(師匠の名は記録に残っていないが、少なくともヤズトロモたちの導師であったヴァーミスラックスに匹敵するくらいの魔力の持ち主だったようだ)。 若きラザックは徒弟たちの中でもいちばん有望で--そして、いちばん野心を有していた。 奴は師匠の書物を盗み読み、暗黒の秘術と自らの資質との融合性に気づき、己れが万物を従えるほどの妖術使いになれることを悟ったのだ。ならばと師匠の下を出奔して、アランシアの東方奥深くに秘術を極める修行へ出かけていった。そして・・・ 戻ってきたとき、その暗き力を統べる技は格段に上達していた。徒弟などというひよっ子ではなく、すでに凶悪な魔法の使い手として一国を恐怖に陥れるくらいにまで成長していたのだ。奴はわずか齢四十にしてそこまで成し遂げてしまったのだ。 次に、ラザックはアランシア中の全ての領主に書簡を送った。それは「我を主人として認めて領地を差し出せ」という内容のものだ。もちろんそんなものは支配者たちにまったく無視された。未だ誰もラザックの名を知らなかったためである。 するとラザックはこの仕打ちに対して、彼らの領地へ疫病や災害をふんだんに振りまくことで応えた。そして再度、突然の襲来に驚愕した為政者たちへ「次の満月までに自分が支配者であることを認めろ!」と迫ったのである。 ヤズトロモ「当時、王や諸侯の依頼を受けた数多くの冒険者が、ラザックを倒すために旅立って行った。そして誰も戻らなかった・・・しかし・・・」 スタブ「しかし?」 ヤズトロモ「消え去った伝説を掘り起こしてみたところ、一人だけ、そう、たった一人の勇敢な戦士だけが、この任務を果たすことができた、とあった」 ブリッツ「誰だそいつは?」 ヤズトロモ「アランシアを救った英雄、その名をクル(Kull)という」 放浪の戦士クルは、その旅の途中、月岩山地の霧深き湖を筏で渡っていた。 そのとき彼は、湖から突き出た骸骨の手に握られていた、一振りの剣を見つけたのだ。その剣の秀麗さに見とれたクルは、思わずそれに手を伸ばした。すると骸骨の手は彼に剣を託し、すうっと湖中に消えていった。 湖を渡りきったクルは、改めてその剣を確かめてみた。それは何物をも貫き、鉄の鎧すら易々と切り裂く素晴らしい業物だった。 さにあらん、その武器こそはかつてラザックが身に着けていたものであり、この世で唯一、奴の身体を傷つける力を持っていた剣なのである。 ラザックは修行で強大な妖術使いになる過程で、全ての武具を外さねばならなかった。しかしその力を以てしても、この呪われた剣を破壊することはできなかったのだ。ラザックは仕方なくその剣をこの湖に投げ捨てた。しかしそれは--何者かの手によって--受け取られ、クルに見つけられるまで湖面を漂っていたのである。 ヤズトロモ「クルはその剣を用いて見事ラザックを討ち果たした」 ブリッツ(わくわく)「そこんとこ、もう少し詳しく!」(・∀・) ヤズトロモ(肩をすくめて)「剣を使った野蛮な戦い方など、わしが詳しく知るもんか」 ブリッツ「ちえっ、ケチ」(・д・) スタブ「まあまあ。しっかし、これぞ運命のいたずらじゃのう。ラザックは自らの剣によって命を絶たれたわけか」 ブリッツ「めでたしめでたし、だ。とりあえず111年前はな」 ヤズトロモ「ところがそうでもない」 邪悪な妖術師ラザックが成敗されたまさにその時、正義の英雄クルの肉体もまた、ぼろぼろに朽ち果ててしまったのだ。 ブリッツ「何でだよ!!??」(´゚д゚`) ヤズトロモ「呪いじゃよ。断末魔で放ったラザックからの最期の呪詛を一身に受け・・・クルは骨だけが残り、永遠の悪夢を与えられて、その手から剣が放せないようになってしまった」 そのとき以来、骸骨となったクルはフードのついたローブをまとい、月岩山地の隠された湖の上で筏に乗り、我が剣を奪い取ってくれる者を待っている。 己の手から剣が離れたそのときこそが、英雄クルに安らぎが与えられるときなのだ。その時をずっと待ち続けて・・・ ヤズトロモ「そこまで突き止めたとき、なるほど道理で伝説が遺されていないわけだとわかったよ。そんな苦い結末で終わっとるのだからな」(もぐもぐ) スタブ「まったくだ、そんな哀れな英雄譚では、ビールの味もまずくなる」(ぐびり) ヤズトロモ「ラザックの亡骸は、善の魔法使い連中によって石棺に収められ、月岩山地の地中の奥深くに封印された。だがその石棺の蓋が開けられたのは、ご 存 知 の 通 り じ ゃ な 」(じろり、と、スタブを見る) スタブ(焦ってむせる)「ゴホっゲホっ!あんたのカラスがもう少し早く知らせてくれりゃあ・・・」 ヤズトロモ「しかしわしの遠見の術をもってしても、亡者と化した英雄クルが彷徨っている湖については、ついにその位置がわからなんだ。月岩山地の内側にあることは推定できるんじゃが・・・魔法の霧で隠されておる・・・」 なるほどよーくわかったよ。 “失われた湖”を探し出し、クルから剣を受け取り、そいつでラザックをぶちのめせばいいって話だ。あれ、でも、その剣を使ったら・・・ 俺もラザックの呪いで骸骨になっちゃうんじゃ・・・????(・_・) そんなイヤーなDEAD ENDを想像してキョドキョドしている俺の顔を見かねたヤズトロモとスタブは「心配するな!」と両側から同時に俺の背中をバシンとはたいた。 ブフォ!∵ゞ(≧ε≦o) 何だよいきなり!ワインが鼻の穴に入っちまったぞコノヤロー! スタブ「クルは1人だった。だが、お前さんは違う」 ヤズトロモ「骸骨亡者になどさせるものか。お前が月岩山地で湖を探している間に、わしらも助けになる友人を集めておく」 ブリッツ「ホントかよ?信じてるぞお前ら。今回みたくペテンにかけんのはナシだぜ・・・」(=゚ω゚) スタブ「任せておけ!」(ビールを一気飲み!) ヤズトロモ「さあさあ、そうとなってはぐずぐずしておられんぞ!」(スイーツを一気食い!) 明日の早朝には出発だ! 壮行会というか、むさ苦しい男3人の宴会はお開きとなり、俺は「ライオン亭」の二階にある宿屋で眠りにつく。ふかふかベッドで眠れるのはこれで最後かもな・・・zzz・・・Oo。。(_ _) そして 俺は 夢を見た 暗闇の中、遠くのほうに、それだけぽっかり姿が浮かんでいた。 槍を持った金髪の娘の背中だ。お前はひょっとして・・・ 「おい!」俺はそいつに駆け寄る。くるっと振り返る金髪の娘。だが近寄ってみると、彼女は全身が水晶のように、きらきらした石でできていた! そして・・・「・・・」・・・とささやく? うえ?なんだって?聞こえねえよ??なんて言ったんだ??? だがそれを聞き返すこともできない。もはや彼女は微動だにしないただの彫像なのだ。俺はいつの間にか地下迷宮のどん詰まり、洞窟が行き止まりの場所にいて、そこは不死の魔物どもに囲まれていてうわああああ あ あ あ!!!! (((がばあっ!))) ヤズトロモ「起きろブリッツ!夜明けじゃ!!」 【技術点14/14 体力点24/24 運点14/14】 SAVE:146
by mccoy12345
| 2009-04-25 23:07
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